小平商工会創業委員会では、年に2回、新規事業者を対象にしたチャレンジショップ事業を行っています。
創業直前の方や創業後2年以内の方を対象に、事業計画などを出してもらい、委員の面談を経て、採択された事業者には事業用店舗、事務所賃料の40%、最大月額5万円を1年間にわたり補助するものです。
もちろん応募していただいた全事業者を補助するわけにはいきませんから、厳正な審査をします。
ポイントは、地域に根付いて事業を継続できるか(適正な利益を出す意思と計画があり、そこに根拠がある)ということはもちろん、事業に対する前向きな熱い意思が見て取れるかどうかというところが大きいですかねえ。
ぶっちゃけ、書類審査はよほどのことがないと通ります。
が、面談は正直厳しいです。
審査員(創業委員)は、補助金の主体となる市の職員や金融機関、大学教授、そして我々商工会の理事が担当します。
各々の立場でいろんな観点から見られるため、熱意だったり、収支計画だったり、地域に対する思いだったり、そのどれかが致命的にに欠落していると、ある委員からは良い評価を得ても、別の委員からはまた違う評価を受けたりするので、面白くもあり、難しいところでもあります。
僕は商工会の理事となって任期3年のうち、最終年です。
同時に、僕も起業者ですから、応募者の前向きな気持ちも迷う気持ちもよく分かります。
本当は皆さんに補助金を出す決定をしたいところですが、やはりその原資は税金ですから慎重にもなるし責任もあるんですね。
おそらく、このチャレンジショップ事業による補助金は、一般の金融機関に出向いて融資を得るよりは簡単に得られるものなのかもしれません。
ただ、それは我々委員の事情であって、応募者の方には一世一代の舞台として挑んでもらいたいと思っています。
たかが最大年間60万円の補助金ですが、そこには、税金であるという性質以上に、我々委員の気持ちがこもっていますからね。
この「浮いた」60万円で、何をやっていけるか。決して、赤字補填に消えることなく、その60万円で事業がより良い方向に発展していくことを願っています。
僕が創業委員長としてこうしていられるのもあと半年、委員長としてチャレンジショップの面談を担当できるのも来年3月の残すところあと1回です。
ぜひ次回も、前向きに、ご自身の事業を真摯に育てていける人のご応募をお待ちしています。