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林洋平ブログ(こだたま行政書士事務所&株式会社リブリッシュ)

暴力団排除

暴排条例が禁止すること2

投稿日:2016年8月1日

暴排条例が禁止していること(都内事業者向け)

 東京都暴力団排除条例は、その理念達成のために必要最低限の規制を都民側にも課しています。

 このウェブサイトをご覧の方には、こちらの方が重要であることが多いでしょう。これからそういう都内事業者向けの規制をご説明していきます。

 東京都暴力団排除条例をきっちり把握して、知らない間に違反していたということがないようにしましょう。

暴力団員に対して名義を貸すことの禁止

 暴力団員が、暴力団員であることを隠すために他人の名義を利用しようとしているとき、その事情を知っていながら名義を貸してしまうと条例違反です。

  • 違反すると・・・

     公安委員会から勧告を受け、その事実が公表されます。

暴力団関係者に対する利益供与の禁止

 事業者が暴力団関係者に対して利益供与を行った場合、条例違反となります。
 この「利益供与」の意味ですが、ただお金を渡すということだけを指しません。

 警視庁の見解では、

「利益供与とは、金品その他財産上の利益を与えることをいい、例えば、事業者が商品を販売し、相手方がそれに見合った適正な料金を支払うような場合であっても該当します。」

としています。

 取引をすること自体が利益供与には該当する、としているわけです。

 但し、全ての取引が「条例違反とされる」利益供与というわけではなく、違反として扱う利益供与は、下記の2種類です。

1.暴力団の威力(実力行使など)を利用する目的での利益供与

 例えば、不動産業者が、立ち退きしてほしい住民を立ち退かせるため、暴力団にお金を渡して脅しをかけさせることなどです。
 他にも貸金業者が債権回収のために「何をやってもいいから貸した金をとりたてて欲しい」としてお金を渡すことなどもそうですね。



2.暴力団の活動を助長する目的での利益供与
 
 例えば、警備会社が、暴力団事務所であることを知りながら、警備サービスを提供したり、内装業者が暴力団事務所であることを認識した上で、対立抗争に備えて壁に鉄板を補強するなどの工事を行ったりするのは、この「暴力団の活動を助長する目的での」利益供与にあたります。

  • 違反すると・・・

     暴力団の威力を利用するための利益供与(上記の1.)については重めです。
     公安委員会からの勧告と公表だけで済む場合もなくはないですが、最悪の場合、そこに命令と罰則(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)が加わることもあります。
     そしてこの威力を利用するための利益供与においては、適用除外(自ら警察に違反事実を報告することによって、許してもらい、お咎めなしとされること)の規定はありません。



     暴力団の活動を助長する目的での利益供与(上記の2.)に対しては公安委員会からの勧告が行われ、その事実が公表されます。




     ちなみに、警視庁の見解によれば、下記のような事案では条例における利益供与違反行為とはなりません。

(1) 相手が暴力団員等の「規制対象者」であることを知らなかった場合

例えば

レンタカー業者が「会合のための送迎用に使用する」との説明を受けてマイクロバスを貸したところ、貸した相手が暴力団員であることが後から判明した場合

 普通の人だと思って取引をしたら、実は暴力団関係者等だったというケースです。

(2) 提供した利益が「暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなること」を知らなかった場合

例えば

飲食店が個人的に使用すると思い暴力団員に個室を貸したところ、結果的に組織の会合として使用されてしまった場合

 まさかそれが暴力団の活動のために使われるなんて分からなかった、というケースです。

(3) 提供した利益が「暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなること」にならない場合

例えば

  • コンビニエンスストアなどの小売店が、暴力団員に対して日常生活に必要な物品を販売する行為
  • 飲食店が、暴力団事務所にそばやピザを出前する行為
  • 新聞販売店が、暴力団事務所に新聞を定期的に配達する行為

 上記の取引は、それが暴力団活動を助けることではなく、「日常生活」上誰もが行うことに対してのサービス提供となるので、違反とはなりません。
 一方で仮にコンビニの例で、暴力団員に対して凶器としての包丁を売った場合などは「暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなること」に該当しうるので違反となります。

(4) 法令上の義務又は情を知らないでした契約に係る債務の履行として利益供与する場合その他正当な理由がある場合

例えば

  • 暴力団事務所に電気やガスを供給したり、医師が診療行為を行うなど法令に基づいて行われる行為
  • 建築物等の維持保全など、適法な状態を保つために、暴力団事務所の工事を行う行為
  • 弁護士が民事訴訟において暴力団員の代理人になる行為

 これらは全て「正当な理由がある」に該当するので違反ではありません。







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