行政書士事務所に不動産業と内装工事業を組み合わせたらいろいろできるようになりました。西武多摩湖線一橋学園駅近。

林洋平ブログ(こだたま行政書士事務所&株式会社リブリッシュ)

開業の思い出

自宅開業と事務所開業のメリットデメリット

2019年7月31日

このブログには、僕が行政書士業を開業したときの思い出シリーズをカテゴリとして設けております。
今さら開業の思い出ってこともないのですが、いくつかそのカテゴリに加えていいかな?と思える記事が他のブログ(もちろん自分のです。)にあったので、こちらにまとめていこうと思います。

今日は、自宅で起業するか、店舗やオフィスを別に借りるか、ということについてです。

 

独立開業するにあたって迷いがちなのは、自宅を事務所兼用として開業するか、完全に他に事務所を借りちゃうかですね。

 

もちろん、飲食店などは営業を始めるにあたってあらかじめ保健所の許可を取る必要があり、許可の要件に「流し台が二つあること」や「床はタイル、コンクリートなどの耐水性材料で排水がよく、清掃しやすい構造でなければならない」など色々あるので、自宅で開業ということはほぼ不可能です。(大規模リフォームすれば別。)

 

僕も初めての起業は飲食店や物販の事業ではなく、士業に分類されますので、自宅でも開業は可能でした。

しかし、色々迷った末に、自宅と別に事務所を構えることにしたのです。
その時「色々迷った」のはどこで迷ったのか、書いておきますね。

お金の問題

真っ先にくるのは、もちろんお金の問題です。

自宅と別事務所だと事務所の家賃はもちろん、電気料金も基本料金から新たに負担しなければなりません。

電話番号は自宅用と事業用を分けるべきだとしても、自宅兼事務所であれば今はマイナンバー(NTTのひかり電話におけるサービス。一つの契約で月額100円追加するだけで新たな電話番号がもらえる)サービスでかなりの節約になりますし、インターネットであれば自宅用と回線共有でも構わないでしょう。

しかし事務所開業となると、それらが丸々かかってくることになります。

事務所を別に借りるということは、それだけ金銭的な負担をする意味がなくてはなりません。

その意味は、人によって違います。
いわゆる「費用対効果」というやつです。

そのお金をかけて自分がメリットとする効果がどれほど得られるか。
そこを考えて決めていくことになるかと思います。

僕にとっては次から述べる要素によって、そのお金をかける意味があるどころか、かける必要があると思ったので事務所を借りました。

 

同居家族の問題

同居の家族がいるかどうか、これも自宅開業か否かにつながってきます。

自分自身の状況も踏まえた見解ですが、小さなお子様がいる家庭の場合は、多少無理してでも他に事務所を構えた方が良いかと思います。

その理由は、もちろん仕事中にお子様が絡んで来たり、お客さんとの電話中にお子様の泣き声が後ろで聞こえたりということがあると、少し支障が出るためです。

ビジネスで「支障」というのは、ぶっちゃけ「機会損失」につながる可能性があるということです。

子育てママを対象にした子育て支援ビジネスであれば商談中に電話の後で子供の声が聞こえてもデメリットにはならないでしょう。むしろメリットになりえます。「ああ、この人も子育てしながら輝いてるなあ」という印象すら抱かせます。

しかし、例えば弁護士業であったら?税理士業であったら?行政書士業であったら?

深刻な相談中に、家族の日常の声が電話に入ってくるのは避けた方がいいですよね。
お客さんから「この会社(事務所)は真剣にやってくれるのかな」「個人情報や書類の管理は大丈夫かな」と思われてしまいかねません。

独り暮らし、又は配偶者のみという家族構成であればここはどちらでも構わないと思います。

 

賃貸借契約の問題

この項目は、自分の持家で開業したいと思う方には当てはまりませんので飛ばしてください。

もし自宅が賃貸物件の場合、建物賃貸借契約書を見てみましょう。
そこに「居住用」「居住専用」という文言が大抵どこかに書いてあると思われます。

その条件がある場合、厳密にはそこで事業を行うことは禁止となります。

もちろん、「事業の性質上お客さんが全く来ない」「(事業用の)表札を掲げる必要がない」などの場合は極秘で開業しても実際バレることはほぼないでしょう。

しかし万が一バレた場合は契約を解除されてしまうことがあります。(契約上は、いつでも契約解除できる状態になります。)
自宅を出ていかなければならなくなる可能性があるということです。

 

希望を胸に自宅開業したら契約違反で自宅を追い出されましたなんて目も当てられません。
これは相当大きなデメリットです。

 

どうしても今住んでいる賃貸の自宅で開業したいという場合は、大家さん又は不動産管理会社の承諾が必要になりますので事前に相談・交渉する必要があります。

僕は賃貸不動産会社に勤めた経験もありますし、現在も宅建業を営んでおりますので、一般の大家さんや管理会社の意向はだいたい把握していますが、基本的には居住用で貸した部屋を事業で使わせてくれと頼んでも断られます

もし承諾してもらえる場合でも、敷金の積み増し(+1ヶ月分とか)を求められることがあります。

どうしても事業となるとお客さんや従業員(入居者以外の第三者)が出入りするのではないかと勘繰られたり、大きな什器を搬入するのではないかという懸念もあります。

ここは「絶対そういうことはありません」というような念書を書いて土下座して頼み込むレベルであればクリアできることかもしれませんので、自宅で開業をお考えの方は覚悟してかかってください。笑

無断で事務所使用にすることはお勧めしません。それは、次の理由とも絡みます。

 

火災保険の問題

次に、建物(自宅。自己所有か賃貸かは関係なく。)にかかっている火災保険の都合です。
生活のための空間にかける保険と事業のための空間にかける保険とでは保障内容も違いますし、また保険料も変わってきます

専用住宅の火災保険をかけている場合、仮にそこで事業を行っていて火災が起きたときなどに問題となる可能性があります。

 

状況によっては、保険金が出ないこともあるでしょう。

うまく取り繕って事業を行っていたことが保険会社にバレなければいいのかもしれませんが、虚偽の保険請求となってしまう可能性があり、それはそれで問題なのです。

よって、自己所有の建物で開業する方は併用住宅向けの保険にも入ることです。

それは賃貸物件でも同じなのですが、たまに「火災保険は管理会社指定のもの以外ダメです!!」と言われることがあるので、そこで「併用住宅用のを…」と言えるかどうかですね。

最悪、管理会社指定のものにはそれはそれで入って、別途自分で入ることも検討しなければなりませんね。

特に賃貸物件の場合は入居者独自でも火災保険に加入させられているとは言っても、事故が起こった際にもしその保険内容が不十分で他の入居者に対して賠償(弁償)出来なかった場合、建物の所有者に責任が行きます。

そうなれば大問題に発展します。ここは意外とスルーしがちな問題なので、よく考えて決めてください。

 

事業内容の問題

これは僕自身がそうなのですが、事業の内容によっては、あまり自宅の住所を公にしたくないということがあります。
他に分かりやすい例でいうと、弁護士などですね。

弁護士は、例えば離婚の事件を扱うとき、依頼者の味方をする性質上、その敵となる「相手方」がいます。

その相手方から逆恨みをされる可能性もあり、そうなると相手方から事務所へ嫌がらせを受ける可能性もあります。突然訪問してきたり、無言電話やFAXが鳴り響いたりね。

その時、自宅兼事務所だとあまり都合がよろしくないのです。

そういう「第三者から逆恨みを受ける可能性のある業種」の場合は、自宅と別に事務所を構えた方が断然良いということになります。

あとは、最近増えてきた女性専用のプライベートサロンやネイルサロンなんかもそうですかね。
なかなか事業所を非公開にしておくのは難しいですから。

 

メリットとデメリットのまとめ表

補足も含め、自宅兼事務所か、別に事務所を構えるか、そのメリットとデメリットを表にまとめておきます。

  自宅開業 事務所開設
メリット
  • 費用が安く済む
  • 家族の近くにいつもいられる
  • 通勤不要なので楽
  • お客さんに対する信頼性はアップ
  • 仕事とプライベートを明確に切り分けることができる
  • 起業、開業した雰囲気はすごい
  • 万一のクレームの際も、自宅と別だと安心
デメリット
  • プライベートと仕事の区別が曖昧になる
  • 小さなお子様がいると仕事がはかどらない場合がある
  • お客様からクレームを受ける場合は自宅に訪問されることも
  • 事業のためにスペースを空けておく必要がある
  • 事務所の維持費用が発生する
  • もちろん電気ガス水道なども自宅と別

 

自分としてはどの要素が最も重要かを考えながら自宅兼事務所でいくか、独立事務所を借りるかを決めていきましょう。

 

 

最近はシェアオフィスやヴァーチャルオフィスも出てきているのでそれらを検討するのも良いでしょう。

ちなみに、僕が最近まで役員やっていた会社で運営しているバーチャルオフィスもありますので使える人は使ってみては?
※当然のことですが、このサービスを利用してそこで行政書士登録をすることはできませんので念のため。住所貸しサービスは主にネットビジネス系の人向けです。

月々500円の格安バーチャルオフィス/板橋区のオフィスゼロワン







-開業の思い出
-,

Copyright© 林洋平ブログ(こだたま行政書士事務所&株式会社リブリッシュ) , 2019 All Rights Reserved.