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林洋平ブログ(こだたま行政書士事務所&株式会社リブリッシュ)

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内容証明郵便と債権回収

投稿日:2017年1月20日

人に貸したお金があって、それを約束通り返してくれないときや、商売をやっている人がツケで商品を売った場合、その代金の回収がうまくいかなかったときなどに内容証明は有効です。

 内容証明の効果の一つとして、「相手に与えるプレッシャー」があります。

 債権回収の場面で、必ずしも内容証明が有効かどうかは状況によりますが、少なくとも相手方にとっては、普通に電話や手紙で督促されるよりもインパクトがあるでしょう。

 以下に、状況に応じて一般的に注意すべき点をご説明しておきます。

貸したお金の返還を請求する場合

 貸したお金の返還を請求する場合は、いつまでに返済しなさいということを決めていたかどうかで多少異なる部分があります。

 返済日をあらかじめ決めていた場合は、それを過ぎればすぐにいつでも回収をかけることができるので、内容証明で請求する場合も「この書面が届いたら3日以内に支払え」であるとか「1週間以内に支払え」と明記してもよいでしょう。

 一方で、返済日を決めていなかった場合ですが、法律上は「債務者(お金を借りている人)は、履行の請求(返せという請求)を受けた時から遅滞の責任を負う」とされているものの、貸した側としていきなり請求していますぐお金を返せということはできません。

 この場合、「一定期間を定め催告(返済のお願い)をし、その期間が過ぎたら請求かけることができる」とされています。

 従って、返済日を決めていなかった場合、その「一定期間」を設けるため、「本書面到着後14日以内に支払え」くらいの多少長い期間を記載しておいた方が良いでしょう。

振込先と連絡先は必ず書いておく

 お金を返せと請求する場合は、その振込先と、こちらの連絡先を記載おく方が良いです。

 これらは意外と忘れがちなのですが、振込先を記載しておくだけで、そのまま振り込んでくれることがあります
 もし、振込先が記載されていなければ、電話などで連絡をして口座を聞くなりしないといけないわけですが、お金を借りている側で、さらに内容証明まで受け取ってしまった人は、少なからず後ろめたさがあります。

 そういう時に、わざわざ連絡することにも勇気が必要ですよね。

 従って振込先は書いておいた方が良いというわけです。



 連絡先についても、例えば「一括では無理だけど、分割にしたい」という交渉をしようにも連絡先がないとそういう話もできなくなります。

 「分割の話など、そういう話は一切聞かない」ということであれば書かなくても良いですが、一括での回収にこだわるあまり、結果的に一銭も回収できなかった、ということもありえます。

 債権回収は一筋縄ではいかない難しさもあります。

 従って、今後の様々な可能性を残すためにも、連絡先は記載しておくことをお勧めします。

裁判によって回収することは効果的か

 中には、「お金を返してくれないのであれば、裁判に訴えれば良い」と思っている方がいるかもしれません。

 しかし、裁判には良いところも悪いところもあります。

 まず、良いところとしてはもちろん、裁判に勝てばそれは国(裁判所)がお墨付きを与えてくれるに等しいことではあるので、相手方にとってはもう払わざるを得なくなるということです。
 裁判に持ち込まれるということは、本気で回収にかかっていうということでもあり、相当なプレッシャーにもなるでしょう。

 悪いところとしては、実はこちらの方をきちんと理解しておいていただきたいのですが、「裁判に勝っても、相手が自動的にお金を支払ってくれたり、裁判所が回収してくれたりするわけではない」ということです。

 まず、裁判に勝ったとしても、お金の回収の面ではそれ以上何も起こりません。

 もし、実際にお金を回収したいと思うのであれば、その勝訴判決(確定判決)をもってもう一度裁判所に行き、債務者に対して「強制執行」をするようお願いしなければなりません。

 強制執行とは、債務者が持っていてかつ明らかになっている財産(主に不動産や給与債権、預金口座など)に対して差し押さえを行い、そこから回収するというものですが、この強制執行は、裁判所にお願いするときに「あの債務者の○○銀行のこの口座」「あの債務者が、自らの勤務先である□□株式会社に対して有する給与債権」という風に、財産を特定して行わなければなりません。

 「債務者がどこかしらの会社に持っているだろう給与債権」というような強制執行の対象となる財産が不明確では強制執行はできません。
 
 もちろん、債務者が強制執行の対象となるような財産を万が一全く持っていない場合も、強制執行はできません。

 せっかく費用をかけて裁判までやって勝ったのに、実際お金の回収が不可能だったということはよくあります。

 裁判にするのであればよほど相手方の財産を明確に把握しているときではないと、無駄に終わる可能性があります。

 内容証明に比べて費用も労力もかかるため、まずは内容証明などで請求をかけてみてから、どうにもならなければ最後の手段としての裁判、という位で考えておいた方がよいでしょう。

 内容証明であれば、その書き方によって充分に回収できることがあります。
 低コストで回収をかけてみるときに有効な手段なのです。







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