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林洋平ブログ(こだたま行政書士事務所&株式会社リブリッシュ)

許認可

酒販免許の条件緩和申出の手引き こだたま行政書士事務所バージョン

投稿日:2018年11月3日

そこそこ前に依頼をいただいて完了した「一般酒類小売業免許」の申請から数ヶ月…依頼者の方から「店舗での小売りだけでなく通信販売でもお酒を扱いたい」という追加依頼がありました。

 

酒類販売業免許、略して「酒販免許」はまずは小売業免許と卸売業免許と分れており、そのうち小売業免許はさらに大きく「一般酒類小売業免許」と「通信販売酒類小売業免許」に分かれています。

一般小売業免許は店舗で直接お客様にお酒を売る、または営業所がある都道府県内に限り通信販売を認めている免許です。
一方、通信販売小売業免許は地方発送など、二つ以上の都道府県にまたがって通信販売したい際に必要となるものです。

 

最初から店舗でも通信販売でも酒類を販売したい場合は別々に2つの申請を行う必要がありますが、「最初は店舗販売しか行う予定がなかったけどあとで通信販売もやりたい!」と思ったときには、一般小売業免許の取得時に設定された「但し、通信販売を除く」という条件を緩和(解除)してもらう必要があります。

 

これが、今回の「酒販免許の条件緩和申出」とう手続きです。

 

もともと一般酒類小売業免許を取得しており、同じ管轄の税務署で手続きする場合にはそんなに難解というわけではありませんが、それでも少しだけマイナーな手続きになるので国税庁のサイトなどでもあまり詳しくは説明されていません。

 

なので、当事務所が実体験に基づいて軽くご説明してしまいましょう!

そもそも、緩和申出書がすぐに見つからなかった

この手続きに着手する際に最初にやったことは通常の許認可申請でいう「申請書」本体にあたる「緩和申出書」を入手することでした。申請書一式の表紙ともいえる部分であり、これがないと何も始まらないというものです。

でもこれがまたなかなか見つからなかったのです。

税務署の方はかなり親切に「緩和申出書とちょっとした書類出してもらえれば大丈夫ですよ~!申出書の類は国税庁のサイトにありますよ~!」と言ってくれましたが、そのサイトを一通り見てもパッとは見つかりません。

この手続きをこれから行おうとする方や同業行政書士の皆様だけに教えましょう。

ここにあります。
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/menkyo/tebiki/oroshiuri/index.htm

結果だけ見るとすぐ行きつけそうなページですが、探してみた人だったら分かるでしょう。
このページ、なかなか行きつけないのです。(実は当事務所だけですかね…。)

この中の「11 酒類販売業免許の条件緩和(解除)申出書」が追い求めていたものです。
せっかくなので、ここからもダウンロードできるようにしました。
文字をクリックするとワードファイルがダウンロードできますのでもしよければ。

この書類に必要事項を記載しましょう。
迷いそうなところは当事務所の記入例も入れておきます。(なんて親切)

要旨や理由については、個別の事情をきちんと書いてくださいね。

さてこの書類ができても少し手間をかけるべき作業があと2つあります。
順番にご説明しましょう。

 

国産酒の場合は製造業者から「証明書」をもらおう!

酒類の通信販売には大きな命題があります。それは…

地元の酒蔵や小さな酒造メーカーを大事にしなければならない

ということです。

ざっとお酒の通販サイトを見てみるとアサヒビールやキリンビールなどの大手メーカーによる酒類も扱っていることがありますが、そこにはいろいろなカラクリがあり、これから通信販売の免許を取る方は、基本的にはそういう大手メーカーのものは扱えません。(海外から輸入して販売する酒類にはそういう制限はありません。)

具体的には、

1年間における(品目ごと、つまり清酒だったらその種目での)製造量が3,000キロリットル未満

である製造メーカーの商品しか扱ってはならない、ということです。

そのため、扱いたい商品を作っている酒造メーカーから「証明書」をいただく必要があります。

証明書のひな形はこちら(Word)

※住所氏名押印部分は酒造メーカーに記名・押印いただいてもいいですが、住所(本店所在地)や氏名(社名や代表者名)について確実に分かっているのであれば予めこちらで入力しておくのが親切です。
あと、下部分の年度を記載するところは、直前期のものを入れます。(酒税の場合は3月締めです。)

全ての商品について個別のメーカーから取得する必要はありませんが、例えば扱いたい商品に果実酒(ワイン等)が複数あれば、そのうち1つのメーカーに対して証明書を取得することで、国産果実酒が扱えるようになる、という仕組みです。

 

いきなり送り付けても失礼なので当事務所の場合は事前に酒造メーカーに連絡をしました。
おおよそ快く対応していただけると思いますが、もし難色を示された場合は、「御社の製品をぜひ通信販売で広めていきたい!」など熱く交渉しましょう。

もちろん、ビールとワインを扱いたければビールメーカーとワインメーカーにそれぞれ個別に証明書を取得しておかなければなりません。

この証明書は条件緩和申出の必要添付書類となりますので、避けては通れません。

 

納品書と、カタログや通販サイトのサンプルを用意しよう!

ここも多少面倒な作業ですが、酒類の通信販売の免許をもらうには「お客様に商品を発送するときはこういう納品書を封入します」であるとか「こんな感じのカタログ(チラシだったらチラシ)を使って通販します」ということを提示しなければなりません。

理由としては主に、

未成年者の飲酒防止対策を取っているか

を確認するためです。

納品書をはじめ、カタログやインターネットの商品紹介ページに「未成年者の飲酒は法律で禁止されています。」や「未成年者への酒類の販売はいたしません。」などの文言をそれなりの大きさの文字で明確に記載しておく必要があります。

また、申込書や申込ぺーじにも同様の記載が必要です。
これでもかというくらいに未成年者の飲酒に対する防止措置を取らなければなりません。
これは事業者として大人として当然のことなのでしっかり漏れなく記載しましょう。

さらに、

特定商取引法に基づく表示

も一定のルールに基づいてきちんと行っておかないといけません。

この辺については国税庁のサイトからも簡単に手に入る「通信販売酒類小売業免許申請の手引き」に詳しく書いてありますのでそちらを入手して活用してください。

免許申請の手引(販売業免許関係)※国税庁サイト該当ページhttps://www.nta.go.jp/taxes/sake/menkyo/tebiki/mokuji2.htm

これらサンプルは業者にデザインや印刷を発注しなくとも、自社で作れば大丈夫です。
特にインターネット通信販売の場合は、そのままページを公開してしまうと免許前に販売開始したとみなされ違法状態となりますので、htmlやワードプレスで作る場合は公開しないように注意しましょう。

そもそも、レイアウトが分かればいいのですから、とりあえずExcelやイラストレーターなどで作ってもOKです。

必要書類は他に何かある?

ここまでくれば作業自体は大詰めです。

これまで説明したものも含め、必要書類の一覧は以下のとおりです。

  1. 酒類販売業免許の条件緩和(解除)申出書
  2. 酒類販売業免許の免許要件誓約書(※)
  3. 販売業免許申請書 次葉2(※)
  4. 販売業免許申請書 次葉3(※)
  5. 販売業免許申請書 次葉4(※)
  6. 販売業免許申請書 次葉5(※)
  7. 販売業免許申請書 次葉6(※)
  8. 預金通帳の写し
  9. 納品書サンプル
  10. カタログ、チラシ、ホームページなどのサンプル
  11. 酒造メーカーの証明書
  12. 通信販売酒類小売業免許申請書チェック表

上記のうち(※)がついているものは一般酒類小売業免許申請時に提出したものが基本的には流用できます。
但し、2.誓約書については日付を最新にして改めて押印し、5.次葉4(収支の見込み)については、元々のものは店頭での小売り業だけを見込んだ収支計画になっているでしょうから、そこに通信販売分を加算した数字に書き直します。

それに伴って6.次葉5(書様式の額及び調達方法)の数字も変わります(取扱量が通販の分増えるので、結果的に「最初の月の所要資金」が変わるはず)ので、正しい数字に更新しておきます。

ちなみに、次葉の1(販売場の敷地の状況)については従来免許を受けた店舗で通販を追加する場合は不要です。
なので上記にも入っていません。

12.通信販売酒類小売業免許申請書チェック表はまたもや国税庁のサイトの以下のページから取得して手引きを見ながら適切に○印がつくようにしてください。

https://www.nta.go.jp/taxes/sake/menkyo/tebiki/youshiki_h21.htm

 

最初の最初、新規申請の際に出した会社の謄本や役員の公的書類、販売場の不動産謄本や納税証明書などは、今回の条件緩和には必要ありませんでした。

ただ、今回は新規申請の時から新たな決算をまたがってはいないですし、会社の情報が変わったなどの事情もなかったからだと思われます。

心配であれば都度税務署に確認を取りましょう。

 

残るは税務署への提出だ!

ここまでやったらあとは税務署への提出です。

なんと、当事務所がある小平市などを管轄する東村山税務署では酒類小売業免許全般については郵送でも受け付けているのですが、よほど自信がある場合を除いて、地域担当の「酒類指導官」に事前に相談をして対応した方が良いと思います。

いろんな分野の許認可業務を扱う当事務所の印象では、税務署の担当の方はもれなく親切です。

だからと言って都庁の人が怖いと言っているわけではありません。

純粋に、税務署の人は親切だからご自身で申請をやる場合も安心して問い合わせても大丈夫ですよ!ということです。

 

…と、これまで簡単そうには書きましたが、これは常に許認可業務に従事している当事務所だからこそ多くの部分を無意識で無難に扱っているところはあります。

従いまして、「大まかには分かったけどやっぱり自分でやろうとすると面倒くさい!分からない!」ということがありましたら遠慮なく当事務所までお問い合わせください。

特に酒販免許は申請して免許が出るまでに60日はかかるという建前を敷いています。
申請してからもかなり待ち遠しく感じると思いますので、せめて申請は一日も早くやりましょう。

皆様からのお問い合わせや無料相談をお待ちしております。

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